20代で訪看早くない!?
私もそう思ってました!!
訪問看護利用者は疾患や病態・年齢層も幅広く、ある程度の臨床経験が必要なため
20代で転職はまだ早いと思っていました。
ではなぜ私は20代で転職に踏み切ったのかを自己紹介も兼ねて説明していきます。
1.訪問看護ステーションの就業者数の推移・看護師の年齢階級別割合
年々訪問看護ステーションの就業者は増加傾向にありますが、全体からみてもわずか2%のみです。
また、訪問看護ステーションの従事者は40歳以上が7割であり、ほとんど20~30代は病院勤務となっていますね。
データからも分かるように、20代で訪問看護に転職はかなりレア!
やはり最初は病院勤務で実務経験を積んでからと考えている方が多そうです。
2.在宅医療・看護に興味をもったわけ
私が看護師資格を取得後に勤めていた所は、とても高齢化が著しい田舎町でした。
そこでは高齢者に対してケアマネージャーが少なく、全く手が回っていなかったため、退院支援は全て受け持ち看護師が行っていました。(施設への打診や空き状況の確認、屋内評価をし福祉用具の選定などなど多岐に渡っていました)
そんな中、多くの患者さんから
「出来ればおうちに帰りたい、住み慣れたおうちで最期を迎えたい」との訴えがありましたが、実現がとても困難でした。
理由として、田舎町の病院では若い働き手が定着せず病院の人員はかつかつ。よって訪問診療、訪問看護は廃止。そして何より老々介護の多さ、病院のみならずヘルパーなどの在宅サービスの不足、、、
”おうちで過ごしたい”
との当たり前の希望を叶えてあげられない悔しさをたくさん味わいました。
誰かの支えがあればおうちで過ごせるのに、最期を迎える場所を選べない現状。
入院期間短縮に伴い政府は在宅を推し進めていますが、それができない現実。
むなしさを抱えながら働いていたことが、私が在宅医療・看護に興味をもったきっかけでした。
3.急性期病棟へ移動、その現状
私は結婚を機に同系列の急性期病院へ転勤。
病棟のみならずICUとERも経験してからじゃないと、幅広い知識が必要な訪問看護師にはなれない!と思い込んでおり意気揚々としておりました。
しかし、実際に働いていると、、、
急性期で重患度が高く、入退院も激しい。夜勤でさえ10人ほどの入院受け入れもありました。
日勤終わりはいつも0時近く。忙しい、忙しい、業務が終わらない!!!
よって、ただただ業務をこなす為の流れ作業、退院支援はほぼ退院支援看護師へ丸投げ。
そしてなにより辛かったのが、患者さんの爪は伸び放題、時には入れ歯ケースがヌメヌメになっているなど、身の回りの環境整備や清潔援助が蔑ろとなっていることが多かったです。
私や私の家族がそんな状態で入院させられていたら絶対にイヤ!!!
なんぼ忙しくても患者さんは綺麗な状態で少しでも心地よく入院していてほしいと思っていました。
しかし、どうしても重症度の高い患者さんの管理が優先となってしまい、後回しになってしまうことが多かったのです。
もちろんきちんとやっている人もいましたが、かなり少数でした、、、
なぜそんなことが起きているのかというと
2. 私の病棟の場合、正規の時間外手当をもらえないというブラックな環境。(遅くまで業務をしていても、見回りの管理者が来て早く帰れと怒られるため、隠れて残業を行っていました。そりゃあ、じゃあやらないよっていう人が多くても仕方ないのかもしれません)
3. 誰かがやってくれるだろうとの他人任せ(看護助手さんも多忙でした)
4. そもそも重要性を理解していない人も多かった
5. 人手が圧倒的に足りていない(ブラックなため離職率が異常に高かった)
私がいた病棟の話です。決して全ての病院がそうではないです!
ブラックだったお話はまた別の記事で書いていこうと思います
そんな中必死にもがきながら働いていましたが、わずか2年の間で
ストレスによる突発性難聴・胃腸炎・帯状疱疹・自律神経失調症を発症。
ある時自分の中で
”プツン”
と何かが切れました。
あれ、私何のために看護師しているの?看護って何?私には看護師を続けられない。
体調を崩し暫く休職することとなりました。
4.休職を経て転職を決心
心と体の不調が強く心療内科へ通院。
休職中は「なんて弱い人間なんだ。自分が仕事をうまく捌けないから悪い。ただでさえ忙しいのに私が休んだら周りに迷惑をさらにかけている。申し訳ない、申し訳ない」
とそんなことばかり考え自分を責める日々でした。
そんな中心療内科の先生から言われた言葉が
「休職後1か月間は四六時中仕事の事を考えてしまいます。だから本当の休息にはならないのです。2か月目くらいからやっと少しずつ今までの仕事と、自分の生活が切り離して考えられるようになります。だから焦らず3か月はゆっくり休んで自分を見つめなおしてね」という言葉でした。
先生の言う通り休職後3か月目くらいからは、病棟が忙しそうだから戻らないといけないではなく、自分は今後どうしたいのかを考えられるようになり、自分を見つめ直すことができました。
私はもう一度看護師として
”おうちで過ごしたい”と思っている人たちを支えたいんだ!
と思えるようになりました。
20代で訪問看護は早いって思いこんでいたけど、一度きりの人生、思い切って飛び込んでみようと面接へ。
まだ早いね~と言われることを覚悟していましたが、快く歓迎していただくことができ無事訪問看護ステーションへ入職することができました。
こうでなければならないとのレッテルを貼らず、時には思いっきり飛び込んでみることが大事なのだと痛感しました!
今では本当に転職して良かった!やりがいをとても感じています。
同じように悩んでいる方などに少しでも参考にして頂ければ幸いです。
→次回は実際に働いてみて、20代でも訪問看護は早くないのか?を書いていきたいと思います↓↓
コメント